いろいろある認知症

認知症と一口に言っても様々な症状や原因があります。
認知症の種類や初期症状、認知症の対応についてご説明します。

認知症とは

人間の活動のほどんどをコントロールしているのは脳です。認知症とは、その脳がうまく働かなくなることによって様々な障害が起こり、それにより日常生活や社会生活が困難になってしまった状態のことを言います。

 

 

 

65歳以上の10人に1.5人は認知症とも

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日本の高齢化は進み、日本国民の平均年齢は46.5歳(2015年時点)で、世界各国の中でも国民の平均年齢の高さは1位。国民全体の4人に1人が65歳以上を占めるまでになっています。その65歳以上の高齢者のうち約15パーセントが認知症を発症しているとも言われています。更に、軽度認知障害(MCI)にかかる割合も同程度と推定されています。

認知症はもはや新たな「国民病」なのです。

 

 

 

もの忘れとは違う認知症

もの忘れは、脳の老化による記憶力の低下であって、決して病気ではありません。認知症は何らかの原因や病気によって脳の精神機能や知的機能が低下していく「病気」なのです。

もの忘れと認知症の初期症状はとても似ている場合が多いですから、判断に困ることも少なくありません。もしかして?と判断に迷ったら、専門医を受診しましょう。

 

 

 

認知症の種類

認知症といっても、いくつかの種類に分類されます。認知症の種類によって症状の現れ方も様々です。認知症にはどのような種類があるのでしょうか?

最も有名な認知症といえば、「アルツハイマー」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

事実、認知症の中で一番多いのはアルツハイマー型認知症です。しかし、認知症の種類は実際にはその原因によって数十種類もあると言われています。例えば、頭の外傷を負って認知症になることもあれば、感染症が原因で発症する認知症もあります。

そこで、主な認知症の種類について、その原因や症状についてまとめてみました。

認知症の早期発見と認知症を患った方への対応の際に是非お役立てください。

 

 

 

3大認知症

ここでは、数多い認知症の中でも、広く知られており、かかる人も多いと言われているアルツハイマー型認知症脳血管性認知症レビー小体型認知症「3大認知症」についてまとめました。

 

 

アルツハイマー型認知症

認知症の半分以上を占め、認知症の中で最も多いタイプです。女性に多い傾向があると言われています。現在、専門医の中では「アルツハイマー病」と呼ばれています。

脳血管性認知症

認知症の種類のうち、アルツハイマー型認知症に次いで多いとされているのが、脳血管性認知症です。

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症に次いで、脳血管性認知症と並んで多い認知症です。

アルツハイマー型認知症

認知症の半分以上を占め、認知症の中で最も多いタイプです。女性に多い傾向があると言われています。現在、専門医の中では「アルツハイマー病」と呼ばれています。

 

 

 

 

アルツハイマー型認知症のメカニズム

アルツハイマー型認知症は異常たんぱく質の蓄積が原因です。

脳にアミロイドβやタウと呼ばれる特殊なたんぱく質がたまり、神経細胞が壊れて死んでしまい減少してい為に脳が委縮し、神経を伝える事が出来なくなるというのがアルツハイマー型認知症のメカニズムです。また、、脳が委縮していくことで身体の機能も徐々に失われていきます。

 

アルツハイマー型認知症の病気の進行は大きく3段階に分類されます。

 

<第1期>

もの忘れ(例えば、“年月日がわからなくなる”、“不必要な買い物をしてしまう”など)が目立つようになり、感情のムラ(例えば、“頑固になった”“繊細な心配りが出来なくなった”など)が出ることもあります。それにより、不安感が強まったり抑うつ状態となることもあります。

 

<第2期>

場所の認識が難しくなり、外出すると道に迷ったり、家に帰れなくなることもあります。更に、周囲に無関心になり、徘徊を繰り返したり暴力を振るうなどの問題行動が出ることもあります。

錐体外路症状(筋固縮)を伴い、パーキンソン病を疑われることもあります。

 

<第3期>

高度な記憶障害があり、家族や身近な人のことが分からなくなります。

小刻み歩行などの運動障害もみられ、痙攣を起こすこともあり、身体機能の低下が著しくなり、すべての生活に介護が必要になります。

 

 

 

アルツハイマー型認知症のご家族の対応のポイント

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ご本人はすぐに物事を忘れてしまうので、何度も同じ質問をしたり、物を盗られたなどの妄想から、問題行動になることもしばしばです。

しかし、ご本人にとっては、“盗られた”という妄想も現実です。妄想であることを諭そうとすることはかえって本人を不安にさせたり、信頼関係を崩す要因になりかねません。

ご家族はそういった問題行動に対しイライラし、ストレスを抱えられる事も多いですが、出来るだけ穏やかな気持ちで、耳を傾けてみてください。

何度も同じことを繰り返し話す事に対しても、否定せず、初めてのつもりで話を合わせることが、ご本人の精神的安定に役立ちます。

 

 

 

脳血管性認知症

認知症の種類のうち、アルツハイマー型認知症に次いで多いとされているのが、脳血管性認知症です。

女性よりも男性に多い認知症です。また、脳のどの場所に障害が起きたかによって、起きる症状は変わってきます。感情のコントロールが上手くできなくなったり、身体の麻痺はなくても、歯ブラシや着替えなどが出来なくなったりと、当たり前にこなしていた日常の行動が出来なくなることもあります。

 

 

 

脳血管性認知症のメカニズム

脳血管性認知症は脳血管疾患が原因です。

脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの、脳の障害によって脳神経細胞が死んでしまい認知症が起こります。

 

 

 

まだら認知症になりやすい

脳血管性認知症では、脳の障害が起きた場所によって症状の出方が違ってくるため、もの忘れや場所の見当がつかなくても、判断力は保たれるなど、まだらに認知の障害が出ることがあります。

また、1日の内でも、同じ行動が出来る時と出来ない時があります。これは、ご本人が無精をしようとしているのではありません。脳の血流の問題で、ボーっとし、何もできない時や、調子よく物事をこなせる時もあるのです。

 

 

 

脳血管性認知症のご家族の対応のポイント

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脳血管性認知症の初期には、ご自身が認知症であることを理解されています。そのため、ご本人との対応においてはより配慮が必要です。出来ないことを理解しているからこそ、自尊心が傷付きやすく、認知症が進行していくのかという不安から抑うつ状態にもなりやすいです。

周りの方は、出来ていることにも目を向け、ご本人の不安感を軽減するよう配慮することが大切になってきます。

 

 

 

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症に次いで、脳血管性認知症と並んで多い認知症です。レビー小体型認知症にかかる男女比は、男性に多く女性の約2倍とも言われています。その症状から、他の認知症よりも抑うつが強くなる傾向があると言われています。

 

 

 

レビー小体型認知症のメカニズム

レビー小体型認知症も異常たんぱく質の蓄積が原因です。

脳の広範囲に、レビー小体という特殊なたんぱく質が溜まり、脳の神経細胞が徐々に減少していく進行性の病気です。神経細胞が壊れた脳の部位の神経伝達が上手くいかず、認知症の症状が起こります。

 

 

 

レビー小体型認知症の主な症状「3徴」

1.認知機能の変動

状態の良い時と悪い時の差が目立ちます。日時や場所の認識や、周りの状況や会話の理解にムラがあります。誤った認識から判断することがあり、思い込みが強くなる傾向もあります。

2.幻視

幻視とは、目の前に存在しないものが実在するように見えるということです。“誰もいないところに向かって話しかけていた”、“何かを追い払おうとしていた”などから異変に気付くことも多いようです。他人や虫、小動物が映ることが多いようで、そこから妄想が起こり、幻聴などの精神症状を伴うこともあります。

3.パーキン症状(運動機能障害)

パーキンソン症状とは、安静時に手指が粗く震える「振戦」、身体がこわばる関節がスムーズに動かなくなる「固縮」、動作が緩慢になり、歩き始め等に一歩を踏み出しにくくなるなどの「無動」、前かがみになる傾向が強くなる、、また、身体のバランスをとることが難しくなり、小刻みに歩行したり、突進するような歩行をする「姿勢反射障害」を起こす状態です。その他に起立性低血圧や便秘などの自律神経症状がでることもあります。

 

早期発見・治療が大事

レビー小体型認知症は、その症状に合わせて様々な治療法が確立されています。

一方で、レビー小体型認知症は他の疾患と間違えられやすいため、上に挙げた「3徴」が疑われたら、できるだけ早期に専門医を受診することが大切です。

 

 

 

レビー小体型認知症のご家族の対応のポイント

レビー小体型認知症の症状である幻視に関しては、ご本人には間違いなく見えて実在するものですので、否定しないでください。「何言っているの」「何も居ないじゃない」などと否定することは、嘘をつかれていると思われたり、バカにされていると受け取られてしまうことが多く、それによって暴言や暴力を振るう行動を起こす場合があります。

何か虫がいると言う場合は、虫を追い払う仕草をして見せたり、他人が覗いていると言う場合は、「お客様はお帰りになりましたよ」など、安心する対応を心がけます。

 

 

 

在宅か施設か、認知症ケアはどっちがいい?

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高齢が進むと、徐々に、時には転倒など突然の負傷によって突然に、今までのように身体の自由が利かなくなり、日常生活を送るうえで生活のしずらさを感じることも多くなります。

日本ではますます進む高齢化に合わせて、法の改正も重ねられ、多様な高齢者向け施設や介護施設もかつてと比べると、どこでどのように生活を送るか、選択の幅が広がってきています。

 

しかし、認知症が進むと徐々に一人で生活することが困難になってきます。ご家族と同居をしている場合、認知症の症状の出方によっては、ご家族の介護の負担は計り知れないものとなります。ご家族が別居されている場合では、また対応の難しさは変わってきます。

在宅で介護をギリギリまで頑張ってから介護施設へ生活を移そうと思われている方もいらっしゃるかもしれません。その時、気を付けたい点は、認知症を患った方は環境の変化によって状態が悪化することが多いということです。生活環境を変えるタイミングは慎重に検討することが大切になってきます。

 

 

 

在宅での認知症ケアのメリット・デメリット

メリット

  • 本人が慣れた安心できる環境が保てる

  • 在宅介護サービスの利用で出費を抑えられる

  • 家族との関わりが中心となりケア安心できる

デメリット

  • 家族への負担が大きい

  • 専門的介入が少ないため、症状の進行ペースが速いケースもある

  • 徘徊などから事故を招くリスクがある

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    在宅で介護を続ける場合は、介護を受ける側にとっては、住み慣れた環境を保つ事が出来るので、精神的に安心して日常生活を過ごすことができます。また、介護サービスは、必要な時だけに必要なサービスを受けることができるので、一般的には在宅介護の方が経済的負担は軽く済むケースが多いです。

     

    症状が軽度の場合は、今まで出来ていたこと、社会での活動も無理に制限を加えずに、可能な範囲で社会参加を続けることは、ご本人の自尊心を保ち、症状の安定に繋がります。

     

    一方で、在宅での介護を続けるとなると、ご家族、介護される方への負担はとても大きくなっていきます。認知症の症状が進み、身体的にも症状が進行するとなかなか外出する機会を設けることが難しくなります。活動の範囲が限られてくるため、ご本人にとっては刺激が少なく、精神的に不安定になりやすく、時には暴言や暴力といった行動が見られる可能性もあります。ご家族は、頑張ってケアをしているのに、なぜ?という憤りや疑問、葛藤からストレスを抱えやすく、身体的負担も大きくなります。また、介護により時間的制限も伴い、ご家族自身も外出や、ご自身に費やせる時間が限られてきます。

    当初は双方が話し合って在宅介護を選択した場合であっても、症状の変化とともに、状況は常に変化します。

     

    いづれにしても、在宅介護には認知症への理解とご家族の存在が必要不可欠です。定期的にご家族の間でご本人の意向も含めた話し合いの場を持つようにし、在宅での生活を続けられるかどうか検討することが大切です。

     

     

     

     

    施設介護のメリット・デメリット

    メリット

    • プロの介護を受けることができる

    • 入居者間の交流が多くもて、孤立感軽減、症状緩和が期待できる

    • 家族の負担が軽減される

    デメリット

    • 費用がかかる

    • 入居者間でトラブルが起こる可能性がある

    • 施設によって行動規約があり行動の自由度が低い場合がある

       

       

      認知症に限らず介護が必要な状態になった時、在宅での介護以外の選択肢としては、特別養護老人ホームへの入居や、グループホームへの入居、もしくは介護付き有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅等への入居が挙げられます。

      施設介護は、家族の介護の負担が減り、専門的資格や知識を持った介護者のケアを受けることができるという大きなメリットがあります。また、他の入居者や介護スタッフとの交流が生まれ、適度な刺激を受けることができるため、症状の緩和や進行の予防に役立つ場合も多いことも施設介護の魅力です。

      一方で、施設介護の負担となる点は、経済的な側面では在宅介護に比べ、施設介護は費用がかさむ場合があることでしょう。また、認知症を患った方は、環境の変化に脆いという特徴があることから、施設への入居が症状の悪化を招くという場合も考えられます。また、ご本人が施設への入居を拒む場面も考えられますので、ご家族としてどう対応、選択するか、苦慮される場面も多くみられます。このことから、施設への入居を検討する場合には、その施設の雰囲気を知ることや、入居するタイミングを慎重に検討することが大切です。

       

       

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