高齢者に多い病気やけが

ALS(筋萎縮性側索硬化症)の症状

人間が身体を動かすのを司るのは脳ですが、その脳からの指令を末梢神経を通して筋肉に伝えるはたらきをしているのが「運動ニューロン」と言われる運動神経細胞です。その運動ニューロンそのものが侵されることで、脳からの指令が筋肉に伝わらなくなり、筋肉を動かしにくくなることで次第に筋肉が萎縮し、歩行困難になったり、手に力が入りずらくなり字を書くことや、箸を使うことが難しくなったりします。また、口や喉周辺の筋肉が侵されると、食べ物が飲み込みにくくなる「嚥下障害」を伴ったり、呼吸筋が侵されると、呼吸困難が起こります。

これらは私たち人間が意識的に筋肉を動かす「随意運動」ですが、心臓または、胃や腸などの消化器系は、自分の意志とは無関係にはたらく「自律神経」により支配されており、ALSでは自律神経は侵されないため、症状が進行して随意運動が障害されても、心臓や消化器系の機能は保たれるため、呼吸が次第に困難になっても人工呼吸器等により延命が可能です。

 

 

 

ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療

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現在のところ、ALSを治す方法はまだありません。リルゾール(リルテック)という薬に、ALSの進行を遅らせる効果があることが証明されており使われていますが、その効果は極わずかです。その他に、2015年6月にエダラボン(ラジカット)という薬が「ALSにおける機能障害の進行抑制」として効能、効果の承認を新たに受けました。また、日本でも多くの研究者によってALSの治療に関する研究が行われています。

 

 

 

ALS(筋萎縮性側索硬化症)のリハビリテーション

ALSでは筋力低下や筋肉の短縮が進むことによる「拘縮(関節が硬くなり関節の動く範囲が縮小すること)」などの苦痛を伴うことや、拘縮等により衣服の着脱などのADL(日常生活活動)に制限が出てくることがあります。そのため、ALSでは関節拘縮や疼痛予防、またADL低下を予防するため、毎日継続的に関節や筋肉を動かす「関節可動域運動(ROM)」などのリハビリを行うことが大切です。また、自助具の利用や心理的サポートもALSのリハビリに求められる重要な要素です。

 

 

 

ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の受け入れ可能な施設

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ALSでは症状の進行具合によって、人工呼吸器の設置や、痰の吸引、胃ろうの増設や中心静脈栄養(IVH)が必要になるケースもあります。こういった医療管理に加え、専門的知識も必要になる為、ALS患者の受け入れ可能な施設はかなり限定されてきます。介護付き有料老人ホームへの入居を考える際には、24時間看護が徹底しており、医療機関併設の施設、かつ手厚い人員配置の施設で、リハビリにも力を入れている施設を選ぶと良いでしょう。

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